事例5 「よろず相談窓口」の開設でパワハラ裁判ゼロ

公開日: : 最終更新日:2016/10/03 円満解決事例

予測できることには事前に策を講じておくのが、リスクマネジメントです。

そこで、多くの会社が行う間違いは、「ハラスメント相談窓口」を作ってしまうことなのです。

ある社長に伺いました。貴社ではハラスメント相談窓口(あるいは人事)に、年間、何件のハラスメント相談がありますか?

「1件もないから、うちは良い会社だ~」ですって???そんなことを言っていると、社長が知らないうちに、退職した被害社員が会社と加害者を相手取って、裁判を起こして、「寝耳に水だ!」と慌てることになりますよ!

案の定、ある企業様から、「自己都合で円満退職したと思っていた元社員が、ハローワークに、我が社で過去にパワハラを受けていたと言ったらしい。労働局が飛んできた!どうしよう~。」とお電話が・・・・。

その企業様は、コンプライアンスにも力を入れていて、ハラスメント相談窓口もありました。しかし、結局そこは機能していなかったわけです。

寝耳に水にならないためには、とにかく、まず、無くすのです!「ハラスメント相談窓口」を!

エッ!無くしちゃうの??

ハイ、そうです。

その代わりに、「社員の問題解決ルーム(よろず相談室)」を開設します。

どんな相談も受け付けます。

例えば、

*困った部下との付き合い方

*新しい部署に慣れない

*転勤が嫌だ

*上司と気が合わない

*残業が多くて、しんどい

などの仕事の問題から、

*家庭が上手くいっていなくて仕事に身が入らない

*子育てと仕事の両立に悩んでいる

*借金で困っている

*親の介護の問題に悩んでいる

などのプライベートな問題まで、とにかく、仕事の足を引っ張ると思われるお悩みは、何でも受け付けます。

そして、「自分の問題を積極的に解決できる社員が、有能な社員!!!」という宣伝を大々的にしていきます。

ハラスメント相談窓口ではなく「よろず相談窓口」を開設するのです。

この、まさに「よろず相談窓口」は、EAP(Employee Assistance Program )という手法で米国の企業の90%以上が取り入れています。従業員支援プログラムとも言われています。

この仕組みを取り入れると、何が良いか?

1.上司と部下の問題が、パワハラ問題になる前に解決できます。

2.家庭でのイライラを解消することで、他人にイライラをぶつけなくなり、パワハラの未然防止になります。

3.いきなり、「うつ病の診断を受けたので、休職します」という人がいなくなります。

4.いきなり、「ハラスメント受けたので、裁判します」という人がいなくなります。

5.相談の傾向を分析して、会社の経営方針に反映できます。

と、沢山のメリットがあります。

私自身、企業の中でカウンセラーをやらせていただいた時、最初の年は、相談予約がなくて、相談室は閑古鳥が鳴いていました。「あそこ(心理相談室)に行く社員は精神障害の社員とみなされる」という偏見があったのです。

しかし、会社にこのEAPというプログラムを取り入れていただけることになり、全社員に「問題解決できる社員は有能な社員」と、研修して回ったことで、翌年からは「行列のできる相談室」になり、カウンセラーも2名増やしていただきました。

結果、私が勤務していた4年間は、自殺者もハラスメント事件も1件も出なかったのです。

この場合、カウンセラーは心理のカウンセラーでもいいのですが、できれば、EAPコンサルタントという資格やEAPカウンセラー(CEAP)という資格を持った人が良いでしょう。

EAPコンサルタントやEAPカウンセラーは、あらゆる社会的資源と連携します。社員の相談に乗るだけでなく、社内のいろんな人たちとの連携の橋渡しになったり、「役所の〇〇という部署に相談に行くといいですよ」などと、外の社会的資源に繋げたり、個々人の問題に合った動きができるからです。

そして、年間の相談者の相談傾向分析を社長にお知らせし、翌年の人財育成のための研修案を提案することができます。

【心理カウンセラー】+【ケースワーカー】+【経営コンサルタント】

みたいな便利な存在です。全国のEAPコンサルタントとは連携を取っていますので、ご紹介もできます。

フルタイムでなくていいのです、月に何回かの非常勤のEAPコンサルタントを一人雇うことで、ハラスメント事件が減り、裁判に持ち込まれることがなくなり、さらに、うつ病で休職とか、自殺とかが無くなったら、安いものだと思うのですが、いかがでしょうか?

☆ポイント☆

(ア)ハラスメントの裁判を起こされたくなければ、「ハラスメント相談窓口」をなくす。

(イ)代わりに、「社員の問題解決ルーム」を新設する。

(ウ)自分の問題を積極的に解決する社員こそ有能な社員、という宣伝をして、相談者を増やす。

(エ)EAPコンサルタントとか、よろず相談に乗れるケースワーカー的なカウンセラーを雇う(月2日でもいいので)

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