事例4 パワハラ事件が収まったら公開するべし!

公開日: : 最終更新日:2016/10/03 円満解決事例

ある企業様でハラスメントの事件が起こり、加害者と言われた人が、訴えてきた部下に謝罪し、裁判沙汰にならずに解決しました。そのあと、私は「この後、どうされますか?」と聞きました。すると、社長は、「これで丸く収まったから、これで終わり。良かった、良かった」と言われました。

実は、丸く収まった後、ホッとして、何もされない会社が多いのですが、とても危険です。

裁判沙汰にならず、丸く収まったのに、加害者と言われた人が、同僚との飲み会でこんなことを言っちゃいました。

「俺さ~。パワハラで訴えられちゃったよ~(^_^;)参ったよ~。みんなも俺みたいにならないように気を付けてね~。」と。

「えっ!」

「ええっ!!」

「誰からですか?」

その日中に、社内が、事件の噂で持ちきりになります。

2チャンネルやtwitterで書き込む人も現れました。

それが、訴えた人の耳に入って、結局、退職してしまいました。

そして、退職後、会社と上司を相手取って「名誉棄損」で裁判を起こす・・・・。

な~んてことが起こるのです。

ここで、私が言いたいことは、事件が終わった後、箝口令を敷けということではありませんよ!

私だったら、事件が終息した後は、必ず、事件を社内で公開しましょうと言います。

公開???そんなことしたら、被害者と加害者のプライバシーが!!!

いえいえ、水面下で噂が広がる前に、会社としてしっかり公表してしまうのです。

それは掲示板とかに貼りだしたり、社内新聞に掲載したりするというのではありません。

「会社全体でハラスメントやメンタルヘルスの研修をしましょう」ということです。

普段、消費者から「商品にヒビが入っていたぞ!」とクレームが来たら、どうされていますか? 社員に内緒にしますか?たいていは、お客様にお詫びするだけでなく、社員全員に伝えて【再発防止策】に繋げます。それが、【業務改善】ですよね。

でも、ことハラスメントとなると、どうしても【プライバシーの保護】の観点から、会社の中での公表を避ける傾向にあります。

プライバシーって、誰の??被害者?加害者?

でも、往々にして、被害者も加害者も、人に言っちゃいますよ。

口止めしてもです。

【再発防止】のためには、やはり、クレーム処理と同じで、オープンにすることです。

丸く収まるまでは、完全に秘密に。丸く収まったら、すぐに全員を集めて研修をして、その際に公表します。

社長から第一声「相談窓口に、上司の指導に困っているという相談をしに来てくれた勇気ある社員がいてくれた。そして、言われた上司のほうは、これまた素晴らしく、謝罪してくれて、改善を約束してくれた。誰かということが問題ではなく、みんなでいい会社にしていくということが大事。みんなの声から、もっともっとより良い会社にしていきたい。困ったことがあったら、いつでも気軽に相談に来てほしい。ハラスメントは絶対に無くす!」

と言ってもらいます。

そのあと、全員参加で組織風土改善やコミュニケーションスキルの研修をします。管理職向けに「ほめ方、叱り方」講座をやるのも効果的です。研修が終わった直後に、匿名のハラスメントアンケート調査を配ります。

実際に、ある企業様で、事件解決のコンサルに入り、解決した後、研修に行かせていただきました。社長の決意表明と、私の研修終了時に参加者の社員のお一人が近寄ってきてくださり、「実は今、同僚たちからいじめを受けていて、会社に来たくないんです。そんな相談でも行っていいですか?」と、言いに来てくださり、相談窓口に繋げて解決しました。

また、ある企業では、研修後の匿名アンケートに「実は、もう辞めた〇〇さんという部長から、みんなパワハラ受けていました。僕はすごく辛かったです。でも、今日の研修で、社長の気持ちがわかってよかったです。今度辛いことが起こったら相談に行きます」と書かれてあり、社長がしみじみ「研修やってよかった~。」と言ってくださいました。

その後、その企業様の事件のことが社内外で噂になったり、2チャンネルに書かれたりということはなかった模様です。

人は、隠そうとすればするほど、暴きたくなります。

☆ポイント☆

(ア)【プライバシーの保護】がしたいなら、あえて、オープンにする。

(イ)人は、隠そうとすればするほど、暴きたくなります。

(ウ)事件は、社長の方針を伝え、会社を良くする、絶好のチャンスです。

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